8. 遠赤外線ヒーター使用の注意

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1. 設計製作上の注意点

  • 遠赤外線は光と同様に直線性があるので被加熱物の影になっている部分の加熱に難があります。通常は熱伝導で昇温しますが、無理な場合は回転させながら加熱する事になります。
  • 遠赤外線ストレートヒーターは熱により伸びます。例えば管長1000mmの場合表面温度500℃で7~8mm、600℃で10~11mm熱膨張します。その分炉壁との距離を取って下さい。取り付けは片側フリーにしないとヒーターが弓状に変形します。反射板はSUS製として下さい。反射率はアルミ製の方が良いのですが熱に弱く酸化もします。
  • 遠赤外線パネル型クリーンヒーターを密着配置する場合、ケース間隙を2mm以上にして下さい。密着すると熱膨張により歪みが出ます。
  • 3相で使用する場合、バランスを考慮して設計、配列、配線してください。
  • 漏電ブレーカーを使用する時は、漏れ電流100mmA以上の物にしてください。
  • 遠赤外線加熱装置では密閉構造ではなく必ず排気口を設けて下さい。
  • アースは必ずとって下さい。
  • 電源電圧をチェックし、それに適合したヒーターを選定してください。例えば220V電源に200V用ヒーターを使用した場合、電流は20%も多く流れます。2KWのヒーターが2.4KWの出力になり過負荷のため寿命が短くなります。
  • 遠赤外線ヒーターはMax600℃で設計して下さい。それ以上になるとストレートヒーターでは内部の絶縁材のマグネシアの絶縁抵抗が低下し、セラミックヒーターでは母材のセラミックスが絶縁低下します。
  • 遠赤外線ヒーターは通電しても450℃以下では表面の色は変化しません。知らないで接触するとやけどをしますので必要な安全対策をして下さい。
  • ヒーター単体では防爆検定を受けられないので、弊社の各種ヒーターは防爆認定品ではありません。インキ工場の様な防爆仕様の場所では使用できません。

2. 取付、配線上の注意点

  • ヒーターの結線は十分なトルクで締めて下さい。緩みがあると端子部が高温になり溶断します。
  • ヒーターは使用温度が高くなるので、2重絶縁にすると安全です。
  • 電線は使用雰囲気に合う耐熱性と規定の太さのあるものを使用して下さい。耐熱電線は温度により抵抗値が大きくなるので注意が必要です。
  • センサー線と電源線があるヒーターは配線違いをしないよう確認してから結線して下さい。
  • 配線時、ヒーター側の圧着端子はNi製かSUS製を使用して下さい。

3. メンテ工事や変更工事の注意点

  • ヒーターから配線を外す時、ネジが熱で焼きついている場合があります。無理に外さずオイルプレーを掛けしばらく時間をおいてから外して下さい。
  • スター結線をしてあるヒーターをデルタ結線に変更して使用しないでください。その逆は容量が1/3になりますが安全に使用できます。
  • ヒーターの容量を増大する時は適合する電線に交換し、周辺の機器も容量確認して下さい。
  • ヒーターを溶剤で拭いた場合、完全に除去してから通電して下さい。
  • 加熱装置を清掃する場合、電気製品ですので水をかけないでください。

4. 保管上の注意点

  • ヒーターを土間やコンクリート床に置くと吸湿し絶縁低下を起こします。ヒーターの保管は棚など屋内で吸湿しない場所にして下さい。
  • 長期間保存したヒーターは、絶縁チェックし吸湿している場合は乾燥炉で乾燥してから使用して下さい。
    (セラミックヒーターやクリーンヒーターは吸湿し易く乾燥し易いので、例えば雨の日に絶縁が悪くなっても翌日晴ると絶縁が∞となるのであまり気にすることはありません。しかしストレートヒーターの様に吸湿しにくいヒーターを長期間保管し、吸湿した場合は熱による乾燥をしなければ復元しません。)