37.遠赤外線加熱炉の試運転で注意することは何ですか。

遠赤外線加熱炉を最初に使用する場合、温度設定をしなければなりません。
熱風炉と違い雰囲気温度がワーク温度にならないため、目的とするワーク温度になるようにヒーター温度を設定します。
試運転時にセンサーを貼り付けたワークを流し、温度測定します。
あるいは加熱後のワークの状態をみて加熱炉のヒーター温度を決定します。
つまり加熱炉のヒーター温度が一定であれば常に同一品質のワークができるということです。
大量生産の場合で時々ワークが変わる場合で生産が止められない状態ではテストできないので小型試験器を設置しデーターを取ることも必要です。
雰囲気温度は炉内空気がヒーターに接触して自動的に上がるため制御はできません。
またヒーター温度が同一でも 炉の構造や排気により雰囲気温度は変わります。
遠赤外線加熱炉の場合、雰囲気温度は一定であることが重要でその温度は問題視しません。
そのため熱風炉のように密閉式にするとヒーター温度が一定に制御されているため、雰囲気温度が徐々に上がり失敗します。
また雰囲気温度が場所による差異がないよう排気の風の強さと風の流れには気を遣うことも必要です。