30.遠赤加熱で金属材料の腐食は起こりますか。

遠赤外線加熱炉や遠赤外線ヒーターを使用する場合、周囲の状況により腐食することがあります。

金属材料に発生する腐食の形態は、いくつかに分類されます。大きく分けると全面腐食と 局部腐食に分けられます。

腐食

1. 全面腐食は均一腐食と不均一腐食(まだらな腐食)に分けられます。

2. 局部腐食の形態はいくつかあります。

孔食腐食、隙間腐食、異種金属接触腐食、応力腐食割れ、粒界腐食、選択腐食、擦過腐食、微生物腐食等に分けられます。
その中で金属単独では問題ないのに他の金属を接触させたときに腐食反応が進行するのを異種金属接触腐食といい、我々に関係する場合があるもしれません。
例えば鉄や黄銅とアルミを接触させた場合、接触部近くでアルミの腐食が起こり進行していきます。
鉄と亜鉛では亜鉛が先に腐食します。これはトタン板の例ですが鉄に亜鉛めっきするのは鉄が錆びる前に亜鉛の腐食を先にさせ鉄を守るためです。
塗装された炭素鋼をSUS製ボルトで組みつけた場合、もし塗装が1部はがれると炭素鋼の腐食が始まり進行します。
異種金属同士接触させる場合は互いに塗装し塗膜で絶縁することが安全につながります。